私の幼稚園では夏に「お泊り保育」というものがあった。
園庭で夏祭りが行われた後に、園児はみな幼稚園にお泊まりをするのだ。
夜ご飯は先生やお父さん、お母さん達が手作りのカレーを鍋いっぱいに作ってくれた。
私の食の細さは続いており、数口しか食べる事が出来なかったが夏祭りと花火を楽しんだ。
夜みんなで寝る時間。
私は原因不明の高熱にうなされ、先生から家族のもとへ深夜2時に連絡がいった。
私は「こんな2時に迎えになんて来てれないかもしれない。謝らないと」
自分の高熱よりも、家族への申し訳なさで頭がいっぱいだった。
そして、連絡を受けた母が深夜にも関わらず迎えに来てくれた。
私はひたすら「ごめんなさい」と謝り続けた。
「こんな私を夜中に迎えに来てくれた」
「迎えになんて来るはずがない」と思っていた母が迎えに来てくれた事に驚きを感じたのと同時に、嬉しさも感じるのであった。
幼稚園児の私にとって衝撃的な1日であった。